くろのしろい日記

たぶんチェス中心に書いていくつもりの日記

昔本当にあった負ければ殺されるチェスの対局

今回は、何か面白いエピソード持ってるチェスチャンピオンいないかな~と探してた時、偶然見つけたチェスマスターの壮絶なエピソードをご紹介します。

今日ご紹介する人の名前はオシップ・サモイロヴィッチ・バーンスティーン(Ossip Samoilovich Bernstein)さん。
1882年にロシアで生まれ、1962年にフランスで亡くなりました。
亡くなったときの称号はグランドマスター(GM)です。

そして日本語でグーグル検索してみましたが、ほぼほぼこの人はヒットしませんでした。

バーンスティーンさんはロシア帝国でユダヤの家系に生まれ、おそらく何不自由なく20歳近くまで育ちました。
チェスのキャリアは20歳でベルリンのチェス大会で優勝したり、ミハイル・チゴリンさんという定跡に名前を残している超有名人といい勝負したり、はたまた当時の世界チャンピオン、カパブランカさんと番勝負をするくらいの腕前でした。

学業も怠ってはいません。
24歳で財務の弁護士になり、銀行員の法律顧問をしていたそうです。

しかしそれが悲劇を生みました。

バーンスティーンさんたぶん36歳の1918年ソビエト革命(十月革命)の後、銀行の要職にいたため秘密警察の手により逮捕されます。
そしてなんと銃殺刑が下されました。

射撃部隊が並んでいるまさにそのとき、上級官員が逮捕者のリストを見せるように言い、ざっと見ている中に「オシップ・バーンスティーン」の名前を見つけた途端、

「キミもしかしてあの有名なチェスマスターか?」

と聞きにわざわざ目の前まで来たそうです。
もちろん本人は自分がチェスマスターだと思っているわけでその問いを肯定するわけですが、相手の上級官員は半信半疑らしく…

「よし、私と一局チェスをしろ」

と言ったかどうかは定かではないものの、なんとその上級官員とチェスをすることになってしまったそうな。
言うまでもないですが、半信半疑の素人相手に自分がチェスマスターだと証明する方法は一つ。勝つしか道はない。

本人も負けるか引き分ければその場で銃殺だと覚悟をして臨んだそうです。
まさに命を賭けたチェス…

プレッシャーで押しつぶされてもしょうがないだろこれと思ったけれども、バーンスティーン氏はその上級官員をチェスで瞬殺。
見事に自分がチェスマスターだと証明した上でなんと解放(これはこれですごい出来事な気がする)されました。

そしてイギリスの船に乗ってフランスまで無事亡命できたとさ。

彼はすごいビジネスマンで、何度も戦争とかで財産失っては金持ちに復活することを繰り返してたらしい。
第二次世界大戦時にも波乱があったらしいけどそれはまた別の話。

オシップ・バーンスティーンさんのWikipedia(英語)

また次回!
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[タグ] チェス 戦争
[ 2018/02/19 20:48 ] チェス雑学 | TB(0) | CM(0)

世界で一番難しいチェスプロブレムとは

この前、私のツイッターのタイムラインにチェスプロブレムについてのツイートが見えたので、ちょっと気になり世界一難しいチェスプロブレムを探してみました。

しかし、難しいというのは割と主観的なことなので意見が分かれるところであるようです。
なので、今回は難しいプロブレムをいくつか紹介したいと思います。

まずチェスプロブレムとは何ぞや。というところから。調べてみましたが定義が難しいですね。
大体のチェスプロブレムは実戦で生じる局面よりも無駄な駒のない芸術的な配置、手順が好まれる特定の解答条件のあるチェスのルールを使ったパズルの問題だそうです。

将棋をされる方にとっては、非実戦型詰将棋と言った方がいいかもしれませんね(例えが間違ってたらごめんなさい)。
いわゆる作品名がついてたりする特殊なヤツです。

ただしチェスプロブレムはチェックメイトを問う問題ばかりではないことに注意。
初期配置から提示された局面に至るまでの手順を求めよ~みたいなプロブレムもあります。

そして、チェックメイトを問う問題でも連続チェック(連続王手)の必要はありません。
その場合、単に最も早くチェックメイトできる手段を探しましょうということになります。

そろそろ紹介に入りましょう。

まずはプロブレム好きにとっては知らない人はいないだろうと言うような作品から。



白からです。ポール・モーフィーさんという1860年前後の事実上のチェス世界チャンピオンの作品。
ちなみに当時は持ち時間制度がなかったため、国際チェス連盟はチャンピオンとして公認していません。

とあるチェスサイトの物販に、このプロブレムがプリントされたTシャツがあり「へ~」と思った記憶があります。
分かりましたでしょうか?白先2手メイト(将棋的なカウントでは3手詰め)です。
私は解けませんでした。







<答え>


ルークただ捨てが正解。とてもシンプルな手順。
答えを知ってれば簡単なんだがな~と思わせる問題でした。そこがイイ!という意見も多数聞きます。




次、どなたの作品かは知りませんが、これもプロブレム界ではよく見る問題です。



見るからに難しそうですね。
白先8手メイト(将棋的なカウントでは15手詰め)です。
私は解けませんでした。







<答え>


強制手で黒はポーンを動かさざるを得なくなりキングの逃げ場所がついになくなってしまったという作品でした。
こっちの問題は答え聞いても「え?もう一回お願い」と言ってしまいそうな難解なものですね。

次、この解き方と似たような問題を出しておきましょう。



大昔に私が見たことがある超うろ覚えのプロブレムです。多少違うかもしれません。
その私が超昔に見た奴は、まだ今のチェスのルールが固まる前に作られたと書いてありましたね。

つまりおそらく600年以上前のプロブレムだと思っていいと思います。
白先5手メイト(将棋的なカウントで9手詰め)です。

追記部分に答えと、世界一長いかもしれないプロブレム載せときます。
下に「続きを読む」のリンクがある方はそれをクリック!

[ 2017/03/17 22:19 ] その他のチェス | TB(0) | CM(0)

人間対コンピュータの歴史

最近新しくMMDドラマの動画とかゆっくり解説の動画アップロードしました。
今回はゆっくり解説動画の詳しい紹介をここでしておきたいと思います。

将棋の方で、プロとコンピュータが戦う叡王戦電王戦が最後らしいということも聞きましたし、ここらあたりでさらっと機械、つまりコンピュータが頭脳競技、マインドスポーツ、ボードゲームでどのような結果をいつ残してきたかというおさらいを私がしたかったので作りました。

このブログでも人気のある記事はチェス界に関するお金とコンピュータの記事です。
きっと皆さんも気になることだろうとも思うので、もしよさそうだと思っていただいたらSNSなどで拡散してくれると嬉しいです。

動画の内容は、「バックギャモン」「チェッカー(ドラフツ)」「オセロ」「チェス」「将棋」「囲碁」の6つの競技についての人間とコンピュータ頂上決戦をまとめました。

つまり主に世界チャンピオンが戦ったものについて扱っています。

YouTube 【頭脳競技における機械vs人間の歴史



ニコニコ動画 (コメント付きで見たい方はこちら)






ここからは余談です。
今まで生放送配信は色んな所でやっていたものの、動画活動はニコニコだけでやってましたが、このたび YouTube にも手を伸ばすことにしました。

なぜかというと、自分の動画をエゴサーチしたところ、自分が昔作成してうpした割と黒歴史に近い動画がたくさんYouTubeに転載されていて、中には数万再生という本家より伸びとるがなという状態になり、どうせ転載されるんなら自分でアップロードしますさといった次第です。

ニコニコにはアカウントフォローしてくれている方が何百人もいるので、なんとか見てくれそうな方も多いのですが、YouTubeは2回ライブ配信したくらいの活動しかないのでチャンネル登録者がほとんどいません!

というかチャンネルって何?状態です!
2年前にちょっと作ってほったらかしにしてたから皆忘れました/(^o^)\
ほぼ一から出直しみたいな感じになってるのでお優しい方、応援をお願いします。
ちゃんねるくろ

アメリカ大統領候補者のチェスファンに向けたメッセージ

今日はアメリカ大統領選ということで、この記事を書いているときはもうドナルド・トランプ氏がほぼ大統領に確定しました。

そんな中、数日前におなじみchess.comのスタッフさんの記事で大統領候補者にインタビューしたよ~という8月の記事を目にしたので、それの話題で一つ記事を書いてみようかなと思いました。

この記事です【Chess.com Interviews Trump, Clinton, Johnson, Stein

この記事では4つの質問を、ドナルド・トランプ氏、ヒラリー・クリントン氏、ゲーリー・ジョンソン氏、ジル・スタイン氏の4人の候補者に同じチェスになぞらえた質問をするというものでした。

質問は、
1.あなたのチェスレーティングは?
2.あなたのチェス的戦略はどのように選挙に影響を与えた?
3.お気に入りの序盤定跡は?
4.どんなメッセージをアメリカチェスプレーヤーと有権者に送りたい?

というものっぽいですね。(訳間違いあったらごめん)

トランプ氏はチェスは君より強いよ的な宣言から始まり、最初の「I’m a pawn guy, mostly.」はどう訳すべきか分からないですが私はキングだがポーンが好きだ。はっきり言うと私がキングでアメリカ人たちがポーンだとのこと。
そして最後に、私はベストな手を持ってるんだよ~という〆っぽかったですね。


クリントンさんは対照的に、強さなんてよう分からんから始まり、私はクイーンなんだ!めっちゃパワフルだぜ!でもクイーンだけじゃできないこともあるから他の駒の助けがほしいんだ!そして君らは私を助けられる的な感じですかね。
好きな序盤定跡はどうやらツーナイツディフェンスの 1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bc4 Nf6 4. Ng5 d5 5. exd5 Nxd5?! 6. Nxf7 Kxf7 といういわゆるナイトをサクリファイスして攻めまくる超攻撃型の定跡っぽい。



まあ、なんだ。英語分からんから詳しく書けないwww
今日はここまで。

[タグ] チェス 大統領選
[ 2016/11/09 19:08 ] その他のチェス | TB(0) | CM(0)

アンダープロモーションのすすめ

チェスプレーヤーなら誰もは一度はいつでもできるように準備しようとしたことがあるのではなかろうかという激レアな超必殺技「アンダープロモーション」というのがあります。

特に中二病諸君に人気のあるチェス必殺技と言えばエクスチェンジサクリファイスに並ぶ有名どころがそれであろうと思われます。

しかし!

レアすぎて中々お目にかかれない上に、実践でできる状態になっても中々気づけない!
ということで本日はアンダープロモーション実践譜をいくつか紹介したいと思います。

こういう場面でアンダープロモーションすればいいんだというですね。
あとはみなさん自力で頑張ってください。

最初の話として、chessgames.comという私がいつもお世話になっているサイトには、マスタークラスの棋譜が数百万収集されているわけですが、その中でのプロモーションの内訳が、
クイーン96.9%、ナイト1.8%、ルーク1.1%、ビショップ0.2%というものでした。

ここは、注目の棋譜が集められることが多いので、もしかしたら公式戦全体から見てアンダープロモーションの濃度が濃くなってるかもしれませんが100回中3回くらいはアンダープロモーションが使われているという計算です。



【ナイトを選んだ例】

まずはこの人、
2009年、ウラジミール・アコピアンvsセルゲイ・カリヤキン


世界チャンピオンへの挑戦者を決める大会へ出場するための選考大会での出来事です。
ここからたしか成績上位者が挑戦者決定トーナメントに出場可能となるもの。

さて、対局は最終71手目の白アコピアンさんが a8=N! 華麗なアンダープロモーションで勝利をつかみました。
もしこれが 71.a8=Q とクイーンにプロモーションしていたらどうなっていたでしょうか?

黒はクイーンでb2のポーンを取った後永久チェックで引き分けに持ち込むことが可能です。

次、
【ルークを選んだ例】



これは分かりやすいんじゃないでしょうか?
クイーンを選ぶと即座にクイーンの押し売りでステイルメイトです。


【ビショップを選んだ場合】



61.a8=B!! というすごい手が出ました。初めて見たときはよく分からなかったのですが、これはクイーンorルークだと黒クイーンを f7 に捨てれば強制手で取らなければならずその盤面はステイルメイトになってたりします。
ナイトにプロモーションした場合はちょっとややこしいのですが、ナイトのみが残る形になりやはり引き分けのようです。


参考になったでしょうか?
やはり引き分け逃れに使うことが多いようです。

その他にもこういう引き分けを狙うためのアンダープロモーションも存在します。

【引き分けるためのアンダープロモーション】



超難しいですがキング+ナイトvsキング+ルークは最善手で引き分けです。
もし、プロモーションの段階でクイーンを選んだ場合はルークにより1手でチェックメイトです。

こういう使い方もあるということですね。

アンダープロモーションは引き分けルールと密接な関係があるようです。引き分けルールの理解がアンダープロモーション手順発見の手がかりになるやもしれません。
 






プロフィール

chlorine

Author:chlorine


HN: chlorine(くろーりん)
略して「くろ」というHNも良く使う

チェスやバックギャモン、ポーカーが好き

主にyoutubeやニコニコ動画で活動中
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